ラベル

2016年6月10日金曜日

【熊本地震】日本福音ルーテル教会九州教区救援対策本部報告6


日本福音ルーテル教会九州教区救援対策本部報告⑥

熊本地震から2ヶ月が過ぎようとしています。
熊本県災害対策本部が発表している熊本県の避難者数及び避難所数の状況を見てみると、避難者数及び避難所数が最も多かったのが、4月17日です。

その日の熊本県内の避難者は183,882名、避難所として開放されたのが855箇所です。同様の対策本部の発表を見ると、現在(6/7)147箇所の避難所に、6,904名の方が避難されています。
数字だけを見ると、避難者数は約1/27に、避難所数は約1/6に減少したことになりますので、復旧が進んでいるように思えます。
しかし、被害の大きかった地域のひとつである益城を見てみると、4月17日時点では、7,910名の方が12箇所の避難所に避難されていましたが、現在(6/7)も2,132名の方が15箇所の避難所に避難されています。もちろん少しずつ避難されていた方々が自宅(その他)に戻られているわけですが、県全体の1/27の減少に対して、益城は1/4の減少に止まっています。また、避難所数は5/4と増えています。

地震に伴う困難を数字だけで比較するのは適切ではありません。けれども益城のこの数字は他の地域と比較しても突出しています。
さて、日本福音ルーテル教会九州教区救援対策本部は、震災直後から、益城にある公的避難所のひとつ、広安愛児園・こどもL.E.C.センター内避難所を拠点にして、NPOわかちあいプロジェクトと連携して支援を続けています。ここでの主な支援活動は、休憩所(カフェ)を通した支援と地域支援(片づけ・引越支援)です。

休憩所(カフェ)には、避難されている方々だけでなく、避難所を運営している町役場の職員、またキリスト教児童福祉会の職員の方々も休憩に来られます。そこでの会話を通して、避難者の困りや地域のニーズを聞き取り、そのニーズに対して地域支援(片づけ/引越し)を行っています。また、地域の自治会長(区長)からの要請を受け、ボランティアセンターからなかなか人が送られて来ない場所に入り、瓦礫処理等の支援が本格化してきました。

私たちルーテル教会が行う支援活動は、「困っている」「助けてほしい」という声に、公平(均質)や効率という名の格差をつけることなく、耳を澄ませ寄りそっていくものでありたいという思いで取り組んでいます。引き続きお祈りご支援をよろしくお願いいたします。

日本福音ルーテル教会九州教区救援対策本部
本部長 岩切雄太