ラベル

2013年5月2日木曜日

女子学生会館「文京カテリーナ」と小石川教会の耐震工事、進捗状況




  小石川教会   牧師   徳野昌博

 1月28日(月)に、耐震工事の起工式を小石川教会の礼拝堂で行い、その翌日から、工事は本格的に始まりました。教会部分の工事は2月10日の主日礼拝終了まで待っていただきました。最後の礼拝後、教会員と一緒に片付けや持ち出すものの分別をしました。大掃除同然で、それなりにたいへんでしたが、身軽になった感じがして、爽快でした。
 工事は6月末に完了する予定です。教会部分は5月末まで立ち入り禁止です。その間、主日礼拝は、お隣り、と言っても、一つの同じ建物の中にあるわけですが、日本福音ルーテル教会の収益事業の一つである、女子学生会館「文京カテリーナ」の食堂をお借りして行っています。都合15回です。
 その間、カテリーナの食堂部分の工事は後回しになるわけで、便宜を図ってもらっています。カテリーナの全面的なご理解とご協力をいただいて、主日礼拝が普段通り行われていることは、まことにありがたいことです。
 工事内容としては、「ピタコラム」と言う、かすがい様の鉄骨による外壁の補強(一部は建物内部にもはめ込むようです)。それと、礼拝堂のように、柱が少なく、空間部分が広く、大きいところは、梁や柱に鉄骨を添え木のようにして補強したり、補強壁を新たに設置するというものです。そのために礼拝堂も集会室も牧師執務室も狭くなるのですが、安全安心には代えられません。特に、カテリーナは150名からの女子学生さんをお預かりしているわけで、社会的責任を果たす点でも、耐震工事は不可避のことだと思います。
 「耐震工事に着手」ということで、この4月、カテリーナは満室でスタートできました。2年ぶりのことです。1980年の開業年を除いて、その後は、ずーっと満室で年度をスタートしていたのですが、東日本大震災が発生した2011年、そして、その翌年2012年は満室にできませんでした。大震災の影響はもちろん、恒常的な少子化、不景気、それに加えて、同種施設の過当競争という逆風の中、カテリーナの職員さんたちは、必死になって対策を講じておられたことを、私も、月に一度の「職員ミーティング」に陪席させていただいていて、つぶさに見、聞き及んでいました。ですから、満室スタートの報告は、うれしいことでした。
 教会は教会で、礼拝堂に比べると、手狭な食堂ですが、まさしく肩を寄せ合っての礼拝は、出席者同士の距離を縮め、なごやかな雰囲気を一層醸し出しています。日曜日ごとの「礼拝堂」設営、撤収も、たいへんですが、一致協力して作業し、回を重ねるごとに工夫がなされ、時間も短縮、楽しくやっています。「すっかり慣れた頃に、礼拝堂へ戻ることになるんですね」と言葉を交わしつつ、工事の完了を待っています。その日は、小石川教会にとっても、カテリーナにとっても、希望に満ちた再出発となることでしょう。