ラベル

2013年1月17日木曜日

第5回 教会推薦理事研修会が開催されました

成人式の日となる一月十四日、市ヶ谷ルーテルセンターで、5回目となる「教会推薦理事研修会」が開催されました。東京はこの日、思いがけない大雪に見舞われ、積雪の影響で電車や飛行機の遅れも生じるあいにくの日となりましたが、主催となる日本福音ルーテル教会をはじめ、ルーテルグループの枠組みにある学校法人及び社会福祉法人の教会推薦理事、加えて幼保園の園長・牧師を含め、全国14の法人から、32名の出席がありました。
 開会礼拝の中で、立山議長は「教会推薦理事には、教会と各法人をつなぐ『橋渡し』の役割が最も期待されている事ではないか?」と確認されました。
 テーマを「キリスト教精神に立つ法人運営の内実を考える ~その共通性と専門性~」とした今回の研修のため、お迎えした青山学院院長及び大学院院長から学院幼稚園園長まで、広く学校運営に責任を持たれる山北宣久先生から、実践に基づいた基調講演がありました。
 「キリスト教主義の学校では、法人の使命(ミッション)と、環境や時間の変化に関わらず、連続する同一性(アイデンティティー)が希薄にならぬようにするのが重要な課題」、「個人主義と物質至上主義が色濃く拡がっている日本において『現在から将来、自分から他者に目を向けさせていく。この宗教の役割』を本学教育の使命に据える」、「与えることに生き、与えることを喜ぶ、これがキリスト教精神の法人の共通性ではないか」等が語られました。
 続いて、増島俊之氏が学校法人の視点から「キリスト教の特色が良く活かされることと、大学としてのレベルをいかに上げるかで相反がある現状」「現在の教会が支援することの意味」を切り口に、友田直人氏は社会福祉法人の視点から「創設の歴史では、随所に信仰に立つ働き人の情熱が見えた。現代、法的整備が進んだが、マンパワーが弱り、先駆的な法を超えるキリスト教主義の働きが興らなくなってきた課題」について述べ、出席者もそれぞれの立ち位置から意見を交換しあう時間が持たれました。
 終わりのまとめにおいて、山北師は「大事なのはロゴス。語る言葉が法人運営の内実に最も影響をしてくる。言葉として、きちんと、迫力をもって語る。『~らしさの主張』こそが不可欠」との提言も印象的でした。
 豊かな実践活動の息吹が確認された時間であり、全国に広がるルーテルグループが、その共通性と専門性を見つめ直す研修会となったこと、感謝をもってご報告いたします。
 事務局長
  白川道生