ラベル

2020年5月16日土曜日

日本福音ルーテル教会社会委員会より抗議の見解「検察庁法改正案に抗議します」が出されました

国会で現在審議中の「検察庁法改正案」に対し、日本福音ルーテル教会社会委員会による抗議の見解が出されましたのでご紹介いたします。


2020年5月14日
検察庁法改正案に抗議します
内閣総理大臣 安倍晋三様
〒 162-0842 東京都新宿区市谷砂土原町 1-1
日本福音ルーテル教会社会委員会
委員長 小泉 基

今国会で審議が進められている「国家公務員法等の一部を改正する法律案」における検察庁法改正は、検事長らの定年延長に内閣が恣意的に関与しうることを通して検察組織の独自性と中立性を危うくするものであり、憲法の基本原理である三権分立を犯すものとして容認することは出来ません。わたしたちはこの法案に反対し、抗議するとともに、同趣旨により黒川弘務東京高等検察庁検事長の定年延長を決定した本年1月31日の閣議決定の撤回を求めます。
-以上


PDFはこちら

2020年5月15日金曜日

礼拝再開に際しての注意事項について

5月14日付けで39県の新型コロナウィルスに対する緊急事態宣言が解除され、諸活動の自粛についても地域毎に段階的に見直してゆくことが検討されることとなりました。
これを受けて、緊急事態宣言が解除された地域では礼拝堂に集まっての礼拝再開が検討されていくものと思います。

日本福音ルーテル教会では、既に5月6日付けで礼拝再開に際しての注意事項に関する議長談話を各牧師・教会宛にお伝えしております。以下にその要旨を再掲いたします

<礼拝再開に際しての注意事項(要旨)>

礼拝の再開時期や実施方法については、各教会毎に違いがでることは当然です。従って、一律な対応を求めるのではなく、再開に際しては以下のような準備が肝要であるという共通の認識を確認できればと考えます。
なお都道府県を超えての移動(説教応援を含む)については、引き続き自粛することが適当であると考えます。

【1】今後も引き続き注意する必要がある事柄
 1)人と人との物理的な距離(フィジカルディスタンス)を、2mを目安として空けること
 2)人と人が集まる場合は、換気を徹底した上でマスクを着用すること
 3)手洗いを 30 秒程度行うこと、また複数の人の手が触れる場所についてはこまめに消毒すること

【2】具体的に検討しておく必要がある事柄
 1)会堂における着席の位置を工夫すること
   ●会堂の状況もあり一律には対応できずとも、前後左右に2メートルの間隔を置くことが望ましい
   ●換気の徹底・マスク着用の徹底
   ●上を実現するために必要であれば礼拝人数の制限、複数回の礼拝
    (屋内での一定人数以下のイベントは特定警戒都道府県以外では了とされる方向ですが、人数に関わらず、上の対策を取ることが重要と思われます)
 2)来られた方の体温の確認、手洗いを徹底すること、複数の人が触れる場所については消毒をこまめに行う こと(ドアノブ、トイレ、会堂の椅子、スリッパ、備付聖書・讃美歌・式文)

【3】具体的な礼拝のあり方として検討すべき点
 1)式文・讃美歌は歌わずに唱えるという選択
   ●着席の距離が十分に確保できる場合には、マスク着用の上、口ずさむ程度にする、という選択肢も考えられます。
 2)礼拝時間の短縮(備付聖書等の消毒に加えて、参加者個々にその日の式文を作成する工夫も要検討)
 3)聖餐式は可能な限り行わないようにし、行う場合は配餐者・陪餐者ともに感染防止対策を実施
 4)礼拝後の愛餐会等は中止を継続

※礼拝を再開する上で重要なことは、「このような対策を打った上で、教会(礼拝堂)での礼拝を再開します」という情報発信にあると考えます。
※礼拝に参加されることを不安に思う方については、無理に礼拝に参加する必要がないことを周知してください。また家庭礼拝の勧めやネット礼拝等の対応も引き続き検討が必要です。

2020年5月2日土曜日

議長談話(2020年5月2日付け)が出されました

2020年5月2日
議長談話(緊急事態宣言延長の報を受けて)
日本福音ルーテル教会 総会議長 大柴 譲治

日本福音ルーテル教会に関わる信徒と教職の皆さま

復活の主は弟子たちに「私は世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」と約束されました(マタイ 28:20)。 それはいついかなる時も、どこにおいても「天、共に在り」(インマヌエル)という約束です。COVID-19 の世界 的な感染拡大という緊急事態の中にあっても、この復活の主の確かな声が響いています。どうか、私たちの牧者 である主が私たち一人ひとりを守り、みどりの牧場、いこいの水際、正しい道に導いてくださいますように。
いのちの危機に直面する中で私たちは今、自身の無力さや弱さ、限界というものを深く自覚させられています。 恐れやおののき、不安や混乱の中にある方もおられましょう。このような事態はいつまで続くのでしょうか。い つまで耐えなければならないのでしょうか。そのような先の見えない長いトンネルの中にあっても私たちは、「わ が恵み、汝に足れり」と告げてくださるキリストの御声に拠り頼みたいのです (2コリント12:9)。
緊急事態宣言の延長が来週にも確定される予想です。イースター以降、多くの教会では礼拝堂での集会を自粛 されていることと思います。一つに集まることの大切さを身に沁みて感じます。聖霊降臨の出来事は皆が一つに 集まって祈っている時に起こりました。ボンヘッファーの「キリスト者の交わりは自明なことではない」(『共に 生きる生活』)という言葉を思い起こします。詩編 133 もこう歌っています。「見よ、兄弟が共に座っている。な んという恵み、なんという喜び」。しかし、私は議長として今、改めて可能な限り家にとどまるように呼びかけ させていただきます。物理的距離と霊的な距離は異なります。動かずにいることをいのちを守るための積極的な 行為として、聖書と祈りに集中してゆくための「外的奉仕のための内的集中」の行為として位置づけたいのです。
インターネットを通して新しい「つながり」と「コミュニケーション」を求めて様々な試みがなされています。 「ウェブ会議」のみならず、歌やパフォーマンス、楽器演奏によるコラボレーション、さらには「オンライン飲 み会」まであります。このような状況の中でしか生み出すことのできない想像力を働かせた新しい領域が創造さ れてきている。人間の持つ可能性の豊かさを覚えます。私たちもまた、しぶとくしなやかに、諦めずに信仰生活 を豊かなものとしてゆきたいのです。サブリミナル効果でしょうか、私の中では幼い頃に聴いた「だけど僕らは くじけない。泣くのは嫌だ、笑っちゃえ!」(『ひょっこりひょうたん島』)という歌声がいつも響いています。
苦しみや悲しみを背負わされている方々のために主の守りと支えとをお祈りします。また、いのちを守るため に献身しておられる医療従事者と福祉従事者のために励ましと力とを祈ります。そして、病床にある方々に、ま たそのご家族の上に、私たちを通して、神さまのみ手が差し伸べられますように慰めを祈ります。困難の中にあ っても神が私たちをそのあわれみの器として用い、支え、助け、互いに多様性を尊重し、連帯しつつ一致を求め てゆくことができるよう祈ります。一つに集まることができない時にも、私たちは復活の主を中心とする「一つ の霊的なからだ」です。自宅で独り祈る礼拝もまた「公同の礼拝」につながっています。
緊急事態宣言が継続している間は、引き続き礼拝堂での集会については自粛することが望ましいと判断します。 解除後も状況を見極めてゆく必要があります。地域によっても異なるでしょうが、今後も可能な限り慎重に判断 してゆきます。いずれにせよ当面の間は現状を維持し、「三つの密」を避け、各自で責任ある行動を取っていただ きたいのです。その後の方向性については、緊急事態宣言が解除される前に、皆さまにお知らせします。
あわれみ深い神が、すべての人を守ってくださいますように。ただ神の御心がこの地上で成りますように。