2021年1月15日
議長談話
緊急事態宣言再度発出の中にあって
総会議長 大柴譲治
新型コロナウイルス感染症の新たな拡大を受けて、1月7日、政府から二回目となる緊急事態宣言が再発出されました。その地域は日を追うごとに拡大しています。
この度、緊急事態宣言が再発出されるにあたり、個々の教会においては改めて判断に苦慮されていることと思います。日本福音ルーテル教会は、前回の緊急事態宣言解除以後、教会の置かれた地域、会堂等の外的環境、信徒の方の感染症に対する理解、付属施設との関係等を加味しつつ、個々の教会の判断を支持する立場を取ってきました。
基本的に個々の教会の判断に委ねる姿勢に変わりはありませんが、緊急事態宣言が発出されている地域の教会が、この宣言のために「公開の礼拝」を「中止する」判断をされる場合、日本福音ルーテル教会として、これを妥当な判断であることを再確認いたします。実際、各個教会の中には、宣言前から、医療体制等の状況を加味し「公開の礼拝」の「中止」を判断している教会もあります。
今回の緊急事態宣言では、集会などの禁止は盛り込まれていないこともあり、感染対策の徹底をした上で、引き続き「公開の礼拝」を行う判断をされる教会もあるものと考えます。これを実施する上では、以下の諸点を改めて確認をお願いいたします(カトリック教会の指針を参照)。
1:会堂内で、前後左右に最低でも1メートルの距離を保つこと(できれば2メートル)。また(寒いですが)充分な換気が出来ているでしょうか。礼拝後、退出する際には、「密」とならないように順序よく退出すること、あいさつや立ち話を避けるなどの対応ができているでしょうか。
2:礼拝中は、飛沫感染を防ぐために、讃美歌の歌唱など声を出すことを極力自粛していること。またマスクの着用が徹底されているでしょうか。
3:ご高齢の方や基礎疾患をお持ちの方にあっては、できる限りご自宅で祈ること、また礼拝に参加されることに困難を感じる方へ十分に配慮ができているでしょうか。ネット配信の環境がある場合、これを活用しての礼拝参加も十分に促されているでしょうか。
4:礼拝参加者の把握、特に感染発生をお知らせするために新来会者の連絡先を把握されているでしょうか。
重要なことは、これらの諸点が主任牧師と役員会の合意と責任のもとで確実に行われるという点にあります。「感染しない、感染させない」ことが私たちの果たすべき使命ですから、様々な事情で、これらの対応が行えないと判断される場合は、公開の礼拝の実施を勧めません。
再びこのような緊急事態宣言という状況になり、集まることがさらに難しくなりつつあります。共に集い、歌い、祈ることがわたしたちの信仰生活においては重要なのはいうまでもありません。同時に、自分だけではなく、神から与えられた命を生きるすべての人を守ることも、わたしたちにとって重要な責務です。「すべての命(いのち)を守る」ために、「教会の社会的責任」を十分に考慮した上で、個々の教会において適切な対応を取って頂けますようにお願いいいたします。
困難の中にあっても主が皆さまと共におられますように。