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2022年12月29日木曜日

JELC社会委員会「敵基地攻撃能力でなく地域安定のための外交努力を求める要望書」

日本福音ルーテル教会社会委員会が下記の要望書を官邸宛に送付しました。

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内閣総理大臣

岸田文雄様

敵基地攻撃能力でなく地域安定のための外交努力を求める要望書

わたしたちは、政府が閣議決定をめざしている長射程ミサイルの開発・配備等による、 敵基地攻撃能力の保有に反対いたします。

政府が今回改定を準備している国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防衛力整備計画の改 定は、たとえそれを「反撃能力」と言い換えたところで、他国への先制攻撃の準備であり、 敵基地攻撃能力の保有に他なりません。日本が、他国のミサイル基地や発射指令を行う都 市等にむけてのミサイル攻撃能力を保有することは、専守防衛を国是としてきたこの国の 防衛政策の大転換です。「平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と 生存を保持しようと決意した」憲法前文の精神に反し、かえって東アジアの平和を危険に さらすものだといえます。敵が攻撃の準備をしただけで、攻撃を受ける前にミサイル攻撃 に踏み切る、あるいはその能力を準備するならば、それは先制攻撃、あるいは先制攻撃の 準備に他ならず、日本が二度とその過ちを犯さないと決意した戦争への道を再びひらくこ とになります。

またこの政策転換は、平和に対する脅威をもたらすだけではありません。GDP 比2% 拡大をめざすという泥沼のような軍事費の増大は、増税や教育・福祉・医療など社会保障予 算の削減によって、かえってこの国に暮らす人たちの生活を苦しくし、さらなる貧富の格 差をもたらすことになるでしょう。

わたしたち日本福音ルーテル教会は、過去の侵略戦争に協力してしまったことへの反省 と悔い改めから、2006 年の第 22 回定期総会において「21世紀の時代、『日本国憲法』 の前文と第9条が現に有する理念の具現化こそ、わが国がなすべき世界における国際貢献 であり、かつ平和貢献であると確信するものである」と宣言するなど、軍備増強に反対す る姿勢を表明してきました。

わたしたちは、いま必要なのは軍備の拡張による見せかけの抑止力ではなく、東アジア に平和をもたらす積極的な平和外交に他ならないと考えます。政府におかれましては、防 衛政策の転換を撤廃し、軍事費を増大させることなく、市民の暮らしのための予算を拡充 させ、東アジアの緊張緩和、平和樹立に直結する平和外交へと踏み出して行かれますよう、 強く要望する次第です。

2022年12月8日

〒 162-0842 東京都新宿区市谷砂土原町 1-1

日本福音ルーテル教会

社会委員会

委員長 小泉基

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